※この記事は『狼少年と少年探偵』が現実に放送されていたらという仮定で創作したファンフィクションです。
毎週土曜午後9時からあけぼのテレビにて放送中のドラマ『狼少年と少年探偵』。
ドジで天然だけれど、まっすぐでひたむきな情熱をもつ少年探偵の陸久と、狼と人間のハーフで、しっかり者の狼少年一狼との友情を軸に、涙あり、笑いあり、そしてサスペンスありの見応えあるドラマは老若男女問わず幅広い世代に人気です。
回を重ねる事に視聴率も伸び、主演の和泉一織と七瀬陸の二人が歌う主題歌『解決ミステリー』も大ヒットしていますね。
当初は全9回の予定でしたが、反響の大きさに応えるかたちで、1話増えることがつい先日発表されました。
今回はドラマの折り返し地点にあたる第5話のあらすじを、ネタバレと共に振り返っていこうと思います。
第5話「さよなら七智探偵事務所」ネタバレあらすじ
立て続けに事件を解決したことで評判が広まり、七智探偵事務所への依頼は急増した。事件のほとんどは一狼（和泉一織）の助けを借りて解決したものだったが、地元の商店街で名探偵ともてはやされ陸久（七瀬陸）は上機嫌だ。一狼の父親を探すという約束もそこそこに浮かれている陸久に呆れ、一狼は自分の力で父親を探そうと決意するのだった。
そんなある日、七智探偵事務所に一狼を訪ねて一人の少年・ミツ（和泉三月）がやってくる。一狼は不在だったが、ミツは陸久に、自分はかつて生き別れになった一狼の兄であり、彼を迎えにきたと告げる。
ミツは生まれて間もなく家族と離れ離れになり、それからずっと家族を探していたのだという。今は同じ狼人間の仲間たちと、各地を転々として旅をしているそうだ。ミツの仲間も一狼も迎えることを歓迎してくれているらしい。明日また来ると言い残し、ミツは帰って行った。その夜、陸久は帰ってきた一狼にミツの話を伝えることができなかった。一狼がいなくなってしまうかもしれないという事実を受け入れられなかったからだ。
翌日事務所にやってきたミツから話を聞いた一狼は、何も言ってくれなかった陸久に不信感を抱く。さらにほとんど進展のない父親探しへの苛立ちも相俟って、一狼の陸久への不満は爆発。二人は大喧嘩の末、陸久は一狼に「お前なんかもう顔も見たくない」と心にもないことを言ってしまう。そして一狼はミツと共に七智探偵事務所を出ていくのだった。
一狼は今まで自分に兄がいることを知らなかった。しかしミツと出会ってすぐ、自分たちに血の繋がりがあることを本能で理解した。そんな一狼に、ミツは17年前何があったのかを話す。
一狼が生まれて間もなく、幼かったミツは何者かに攫われた。それは眷属の長である二人の父親を脅迫するためのものだったが、父親が脅しに屈しなかったため、ミツは殺された――ということになっていた。しかしミツは、攫われた先で仲良くなった友達の助けを借り、ひそかに生き延びていたのだ。
成長して真実を知ったミツは、自分が生きていることを伝えるために、家族と自分を助けてくれた友人を探して旅をしてきた。そしてこの街でようやく一狼を見つけたのだ。一狼はミツに父親の行方を知らないかと尋ねるが、ミツは何も知らないという。ただ、自分たちの父親は格好良い人だった。脅迫に屈しなかったのも一族を守るためで、自分は見捨てられたとも思っていないと話す。そして母親亡きあと、一人で生きていた一狼に、ミツは｢さみしい思いをさせてごめんな。これからはずっと一緒にいよう｣と告げるのだった。
一方、一狼が出ていった事務所で陸久は一人呆然と佇んでいた。ミツたちはしばらくしたらこの街を出て次の街に行くと言っていた。もしかしたら、 一狼とはもう二度と会えないかもしれない。一狼とは出会ってまだ１ヶ月だというのに、一緒にいることが当たり前になっていたことを陸久は痛感するのだった。
一狼のいなくなった寂しさを埋めるように、必死に依頼にうちこむ陸久。しかし一狼の助けなしに調査はうまくいかない。今までどれだけ一狼に助けられていたかを実感しながらも、懸命に調査に励む陸久だったが七智探偵事務所の評判は落ちるばかりだった。
そんな中、迷子の子犬探しをしていた陸久は、川に落ちて溺れかけている子犬を見つける。慌てて川に飛び込む陸久だったが、急な流れに自分も溺れてしまいそうになる。そんな陸久を助けてくれたのは、以前別の事件で陸久と一狼を助けてくれた謎の少年・シュウ（佐伯啓太）だった。
再び助けてくれたお礼を言う陸久に、シュウは自分も以前陸久の祖父に助けられたことがあると話す。自分はその恩返しがしたいのだと。そしてシュウは「ここに行けば、君の探す人物に会えるかもしれない」と陸久に一枚の地図を差し出すのだった。
陸久が今探している人物とは、一狼の父親にほかならなかった。急いで一狼に知らせなければと思う陸久だったが、一狼の居場所がわからない。一狼の好きだったケーキ屋や綺麗な夕陽の見える丘、初めて一狼と会った場所、白狼神社――思い出の場所を回る途中、陸久は一狼が敵対していた狼人間のグループに拉致されそうになる。彼らは一狼をおびき寄せるための餌として、陸久を攫おうとしたのだ。必死に抵抗する陸だったが、狼人間の集団を前に手も足も出ない。
絶対絶命と思われたそのとき、陸久の前に狼の群れが現れる。その正体は一狼とミツ、そしてミツの仲間たちだった。 力の差は圧倒的で、彼らはあっという間に敵を追い払うのだった。
「どうして戻ってきたんだ」と訊ねる陸久に、一狼は｢一度受けた依頼を途中で放り出すわけにいかない｣と告げる。それはいつも陸久が口癖のように言っていたことだった。
「依頼って？」「困った時は助けろって、お前が言ったんだろ」
それは一狼が助手になると決まったとき、陸久が告げた言葉だった。
『オレが困ったときは、一狼が助けて。一狼が困ってるときは、オレが一狼を助けるから』
陸久は感極まって、一狼にひどいことを言ってしまったことを謝罪する。そして今は一狼を大切な友達だと思っていること、一狼がミツと再会出来て良かったと思うけれど、本当はずっと一緒に探偵の仕事を続けたかったと涙ながらに告げるのだった。
ミツたちは今夜、この街を出ていくという。すると一狼はミツに、一緒には行けないと告げる。自分はまだここでやることがあるからと。陸久も、そしてミツも驚くが、ミツは一狼の顔を見てわかったと納得する。陸久はミツに、ミツもここで一緒に暮らさないかと誘うが、ミツはそれを断った。自分にも大切な仲間がいる。彼らも自分を必要としてくれているのだと。それにミツには自分の命を救ってくれた友人に会いたいという願いがあった。だから彼を見つけるまでは旅を続けるとミツは言う。そしてミツは、また絶対に会いにくると一狼を抱きしめる。普段は強気な一狼も、ミツを抱きしめ涙を浮かべるのだった。
そうしてミツは仲間と街を出て行った。元気のない一狼を励まそうと思った陸久は、古くなった七智探偵事務所の看板を自分たちの手で新しく作り替えることを提案する。生まれ変わった七智探偵事務所の新しい看板には、陸久の描いた狼の絵がちょこんと加わったのだった。
『狼少年と少年探偵』第5話「さよなら七智探偵事務所」まとめ
今回も見応えのある内容でしたね。
サブタイトルと次回予告から、もしかしたら一狼が七智探偵事務所を去ってしまうのではと心配していましたが、そうならなくて本当によかったです。先週の予告で看板をおろしていたシーンはミスリードでしたね！そういうことか！と思いました。陸久の描いた狼（一狼？）可愛いですよね。グッズにしたら売れそうです（笑）。
今回一狼の生き別れの兄として登場したミツを演じたのは、一狼を演じる和泉一織さんの実のお兄さん、和泉三月さんでした。主演の二人がIDOLiSH7ということもあり、他のメンバーも友情出演するのではと噂されていましたが、予想にあがっていたのはグループのリーダーである二階堂大和さんや四葉環さんでしたので、これには驚きましたね。
和泉三月さんが一狼の兄として出演することはオンエアまで伏せられていましたので、放送中の実況は大盛り上がり、Twitterのトレンドも一時占拠するほどでした。
今日は土曜日！一織と陸のドラマ『狼少年と少年探偵』オンエアの日！みんなこのドラマ見てる？すっごく面白いから、まだ見たことがないって人も今日から見てみて！絶対に楽しめるってオレが保証します！
このツイートは放送日の昼頃投稿されたものですが、今になって思えばやられた！という感じですね(笑)。
実の兄弟ということもあり、一狼とミツの別れのシーンは余計に泣けてしまったという方が多いようです。見た目は可愛らしいイメージの和泉三月さんですが、戦闘シーンはめちゃくちゃ格好良かったですね。先述した最後に一狼を抱きしめる場面も、頼りがいのあるお兄ちゃんという感じでした。
個人的には、一狼と喧嘩別れして一人になってしまった陸久の表情もとてもよかったです。新しい看板を前に、｢オレたちはもう家族だよ｣と告げる陸久に一狼が微笑む場面もよかったですよね。二人の絆がさらに深まった回でした。
七瀬陸さんも、和泉一織さんも、回を重ねるごとにどんどん演技が上達しているように思います。これからが楽しみですね。（上から目線ですが^^;）
次回6話は、街で頻発する神隠し事件に二人が立ち向かうお話のようです。いったいどんな謎が隠されているのかドキドキですね。予告では陸久を挟んで対峙する一狼とシュウの場面が印象的でした。今回の5話で、これまで謎だったシュウの素顔も垣間見ることができました。陸久はいい印象をもったと思いますが、一狼はどうなんでしょうか。一狼の父親の謎にもいよいよ迫っていきそうですし、次回も楽しみです！
